実務重視型の科目選択
税理士としての実務を考えた場合次の科目選択が最強です。理由は次のとおりです。
まず、法人税法の知識は実務で頻繁に使います。税理士として必須なため絶対に外せません。
次に開業税理士にとって一番大きな訴訟リスクが消費税法の届出関係の失念となっているため実務を考えた場合には消費税法も絶対に外せません。しかも消費税の申告は法人と個人事業者両方に関わってきます。しかも赤字企業であっても消費税の納税が発生するのが通常です。また免税事業者であっても事業が拡大すればいずれ消費税の納税義務が発生します。知らなかったから申告しませんでしたじゃ済まされません。
つまり消費税法は法人税法より実務で頻繁に使うとも言えます。ただし計算体系そのものは単純ですので特殊なケース以外は受験経験がなくても市販の書籍などを参考に対応することはできます。
消費税法ではなく所得税法を選択したほうが税理士としては王道ですが所得税の申告は毎年年1回で普段の実務における使用頻度はそんなに高くありません。また所得税法の場合には分からないことがでてきても申告までに猶予があります。したがってその都度調べながらなんとか対応することができます。したがって実務の重要度を考えた場合には所得税法より消費税法のほうが重要だと思います。
最後に相続税法ですが、税理士の顧問料の中で一番大きな収入源になりうるのが相続税法であるのはもちろんのこと法人顧問を専門とする税理士であっても中小企業の事業承継は必ず発生しますし自社株譲渡などもあります。相続税法で学習する財産評価の知識がないからそういうのはよく分からないでは税理士としてちょっと恥ずかしいです。
また、相続税法は独学で学習することが極めて困難な複雑な法体系となっているため市販の書籍などを読んだだけで理解することはまず不可能です。かなりハードルが高い受験科目になりますがぜひとも合格したい科目です。
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税理士試験の受験科目
税理士試験に関する最新の情報
税理士試験に関する最新の情報に関しましてはTACと資格の大原それぞれの学校から資料を請求してご確認ください。受験指導のプロですのでそのほうが間違いもありません。資料を請求する場合には両方の学校から請求するのがおすすめです。受講生に対するサポート体制などが若干異なります。
手取り足取り教えてくれたり質問しやすい環境が整備されてるのは学校法人である資格の大原となります。受講生がピンキリなため誰にでも分かるようにテキスト類で厚く解説しているのも資格の大原です。ただしその分不要な情報も多いといえますが。逆にカリスマ講師と呼ばれる人がいたりテキストが要点だけまとまってるのがTACです。問題集の質も高いです。こちらのページでも詳しく解説しています。
個人的におすすめなのはTACです。ただし受験科目によっては資格の大原のほうが圧倒的に良い科目もあります。
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法人税法は所得税法と並んで税理士試験の最難関科目とされている科目です。法人税法は、将来税理士として仕事をしていくには絶対不可欠な知識であるため、同じく選択必須科目である所得税法より受験者数が毎年約2倍多いです。
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所得税法は税法科目で最も条文数が多く、法人税法と同様にかなり広い範囲から出題されます。計算の構造は法人税法と似ていますが、法人税法とは異なり、所得を10種類に区分するという特徴があります。
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消費税法は1989年から税理士試験の受験科目となっており、試験自体まだまだ歴史が浅く、条文数も少ないです。また簿記論財務諸表論に合格した受験生の大半が最初に受験する税法科目であるため、税法科目の中では受験生のレベルも比較的高くなく合格しやすい科目といえます。ちなみに毎年受験者数が1万人弱と最も受験者数が多い科目になっています。
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相続税法は1税法2税目という大きな特徴があります。条文数が法人税法などの半分程度と少なく、近年の本試験での出題傾向が安定しており理論の解答がベタでよいため、ハイレベルな戦いとなりますが努力が報われやすい科目となっています。
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